2024年3月、4月の約2ヶ月間、ニュージーランドを車で一周してきました。
今回はニュージーランド北島、ロトルア周辺のエリアで私たちが実際に訪れ、ぜひ見るべきだと思ったポイントをご紹介します。
「ニュージーランド旅行を計画中だけど、ロトルアって何が見どころなの?」
「ロトルアに行くことになったけど、果たして自分の趣味にあっているだろうか?」
「旅をなるべく安く済ませたいけど、ロトルアのアクティビティにはどれくらいお金かかかるんだろう?」
そのように疑問に思われている方のヒントになれば幸いです。
- Rotorua(ロトルア)について
- アクティビティ1:Lake Rotorua(ロトルア湖)
- アクティビティ2:POLYNESIAN SPA(ポリネシアン・スパ)
- アクティビティ3:Te Pā Tū(テパトゥ)
- アクティビティ4:Redwoods Treewalk(レッドウッズ・ツリーウォーク)
- アクティビティ5:Rotorua Town(ロトルア・タウン)
- まとめ
Rotorua(ロトルア)について
ロトルアは、ニュージーランド先住民であるMāori(マオリ)の言葉で「roto(=湖)」「rua(=2番目)」、つまり「2番目の湖」を意味しています。
タウポにも増して火山活動が盛んなため、至る所で温泉や間欠泉が見られると同時に、硫黄のにおいが町中包んでいます。(正直、私はこのにおいが辛かったです・・・)
また、マオリの文化を体験するアクティビティも多く、ラグビーのニュージーランド代表が試合前に披露することで有名な「ハカ」や、伝統料理の「ハンギ」など、「ニュージーランドで本物のマオリ文化を見ておきたい!」という方は避けては通れないエリアとなっています。
私たちはこのロトルアに4日間滞在しました。
みなさまの旅の計画の参考になれば幸いです。
Lake Rotorua(ロトルア湖)
ロトルア湖はマオリ語で「2番目の湖」。その名のとおり、ニュージーランド北島で2番目に大きい湖です。
湖沿いの遊歩道はとてもよく整備されていて、優雅な気持ちで散歩を楽しむことができます。
また、ガンやアヒル、黒鳥をはじめとする水鳥がそこら中にいて、「我関せず」といった態度で芝をつついたり、水面を泳いでいたり、そこらへんで眠っていたりするのを眺めるのも楽しいです。
お金に余裕のある方は、ロトルア湖から飛び立つ遊覧飛行に参加したり、クルージングで湖を渡ったりすることもできるようです。もちろん、私たちにそんな金銭的余裕はありませんが・・・
また、湖に沿って西へ10分ほど歩いたところにはSt. Faith Anglican Church(聖フェイス・アングリカン教会)というカトリックの教会があります。
キリスト教教会でありながら、土着の信仰であるマオリの文化と融合した珍しい装飾の施された教会で、午前10時から正午までの2時間限定で一般公開されています。(公開時間は日によって異なるおそれがあるため、ご注意ください。)
美しいステンドグラスとマオリの彫刻のコラボレーションは、キリスト教に興味のない方でも一見の価値ありです。
教会の中に入る際には寄付が必要で、寄付の目安は5NZD以上とされています。
POLYNESIAN SPA(ポリネシアン・スパ)
ロトルアといえば、温泉です。至る所で”Hot Tub”や”Hot Pool”(いずれも温泉)のサインが見られるのですが、その中でも最も有名なのが、このPOLYNESIAN SPA(ポリネシアン・スパ)です。
ニュージーランド一周旅行は楽しいながら疲れるものです。
せっかくの温泉地、日本を出発して以来初の温泉に是が非でも浸かろうではないか、ということで行ってまいりました。
施設としては、日本のスーパー銭湯のようなイメージで、建物の中にはアイスクリームの売店やカフェ、お風呂雑貨を販売する売店などがあり、奥に進むと入場のためのゲートがあります。
そして、さすが国内最大級の温泉施設、ウェブサイトや案内パンフレットにも日本語が用意されていました。これはたとえ英語ができなくても安心です。
さて、しかし、私たちが困ってしまったのはその入湯料と入浴スタイルです。
このポリネシアン・スパに限らず、ニュージーランドのいわゆる「温泉」と呼ばれる施設は、どちらかというと「公共温水プール」といったスタイルで運営されていますので、日本の温泉とは大きく異なっていることがほとんどです。
しかし、私たちが考えていたのは、こうです。
せっかくなら、夫婦二人でゆっくりお湯に浸かってリラックスしてぇ・・・
と、いうわけで数あるオプションの中から、私たちは「プライベート・プール」を選択しました。
プライベート・プールはロトルア湖を一望できる「レイク・ビュー」(高い)と、壁に囲まれた「スカイ・ビュー」(安い)があり、私たちはもちろん、「スカイ・ビュー」のチケットを購入。
扉を開けると、この光景です。なんという圧迫感・・・
さらに、シャワーはありますが、あくまで「プール」ですので、基本的に体を洗う「お風呂」としての機能があるわけではありません。
さらに、制限時間が30分。時間が近づくと、ランプが点灯してもう出る時間だと教えてくれる親切設計です。
そんな気になる入湯料ですが、私たちが訪れた2024年3月時点では一人約30NZDでした。現在は約35NZDに値上げされているようです。
改めて、「日本の温泉ってすげぇ・・・」と感動せざるを得ませんでした。
とはいえ、プライベートな空間で、夫婦ふたりで入浴できること、そして温かいお湯に肩まで浸かれる心地よさは格別でした。
入浴後のアイスも特別に美味しく感じました。
短期で旅行される予定の方にとっては、「絶対に訪れるべき!」とはいえないかもしれませんが、ニュージーランドに長期で滞在する予定のある方にとっては、心が洗われる体験ができるかと思います。
Te Pā Tū(テパトゥ)
ロトルアでぜひ体験していただきたいのは、ニュージーランドの先住民族、マオリの文化体験です。
ロトルアにはいろいろなマオリ体験の施設がありますが、そんな中でも私たちが訪れたのが「Te Pā Tū(テパトゥ)」。
施設に到着すると、まずはマオリの人々によるセレモニーがあり、参加者は4つほどのグループにわかれて、それぞれ担当のマオリの若者からレクチャーを受けてマオリ文化の体験をします。
一番の思い出になったのは「ハカ」のレッスン。参加者の中から男性が全員集められ、マオリの伝統的なダンス、「ハカ」を学びます。
私たちが参加したときは強制参加でしたが、アメリカ人もオーストラリア人も、恥ずかしそうにしながら見よう見まねでハカを習うことで謎の一体感が生まれていたのが興味深かったです。
ハカ体験の他にも、マオリの女の子たちが遊ぶ伝統的なゲームやダンス、マオリの建築物についての説明などを聞き、我々ツアー客一行は広間のステージへと案内されます。
最後に、施設内のレストランスペースにおいて、マオリの伝統料理「ハンギ」をいただきました。
※ハンギ料理:本来はイモや肉などの食材を焼き石と共に地中に埋めて蒸し焼きにするマオリの伝統料理です。こちらの施設では「ハンギ風」の料理を現代風にアレンジして提供されていました。
各テーブルにはランダムにおよそ8人くらいのツアー客が着席をします。
私たちのテーブルにはフランス、アメリカ、オーストラリアからいらっしゃった旅行者の方たちが一緒になっておしゃべりと食事を楽しみました。
マオリの文化体験、美味しい料理、そして他のツアー客とのコミュニケーションと、とても素敵な時間を過ごすことができました。
ツアー参加は、2人で520NZDでした。値段はなかなかですが、絶対に見逃せないアクティビティです。
Redwoods Treewalk(レッドウッズ・ツリーウォーク)
温泉や文化体験も捨てがたいですが、雄大な大自然の中を歩きたい! という方にはRedwoods Treewalk(レッドウッズ・ツリーウォーク)がおすすめです。
レッドウッドは、日本でいうところの「セコイア」の木で、このエリア一帯は樹齢100年を超えるセコイアの木が群生しています。
このアクティビティの一押しは、なんといってもその数十メートルある木々の間に渡してある吊り橋を歩くというツリーウォーク、いわば「空中散歩」です。
しかもこちらのツリーウォークは、夜はカラフルにライトアップされ、色とりどりに照らされたセコイアの木々の間を縫って歩くという、ファンタジーの世界に迷い込んだような体験ができるのだそうです。
残念ながら、私たちは日中も夜も、こちらのツリーウォークは参加せず・・・
しかし、ありがたいことにこちらのレッドウッズ・ツリーウォークは無料のハイキングコースが準備されています。
この無料のハイキングコースだけでも十分にニュージーランドの壮大な自然を味わうことができますので、「高いところは無理・・・」「歩くのにお金がかかるのはちょっと・・・」という場合には無料コースでも十分以上に楽しむことができます。
こちらのハイキングコースは短いコースから長いコースまでいくつかオプションがありますが、私たちが選んだ中くらいのコースでも1周するのに2時間ほどかかりました。
アップダウンもありますので、ツリーウォークではなく、こちらのハイキングコースを歩かれる場合には、適切な服装や飲み物など、しっかりとした準備をされることをおすすめいたします。
ハイキングコースは無料ですが、ツリーウォークに参加する場合は、朝・夜ともに大人40NZD、子ども25NZD。
両方のチケットを購入する「コンボチケット」の場合は大人65NZD、子ども40NZDだそうです。
Rotorua Town(ロトルア・タウン)
最後に、ロトルアの町歩きのおすすめを一気にお伝えしたいと思います。
Government Gardens(ガバメント・ガーデン)とRotorua Museum(ロトルア博物館)
ロトルア・タウンの東側に、ガバメント・ガーデンという巨大な公園があります。
敷地はかなり広大で、広場でピクニックをしている家族連れや、ゲートボール(?)を楽しむご老人たちの姿も見られ、とても気持ちの良い場所でした。
ただし、敷地内にあるロトルア博物館は、2016年から耐震工事のため休館しており、2024年5月現在も工事が終わっていないようです。
ロトルアの日本食、「大和」ジャパニーズ・レストラン
温泉と同様に、日本が恋しくなったら日本食のレストランもあります。
ニュージーランドにあるジャパニーズレストランのほとんどが「和食風」である中、こちらの「大和」さんは本物の日本食を提供してくれるレストランです。
ニュージーランドでロールの”SUSHI”ではなく、本格的な握り寿司が食べられるのは貴重です。
また、店員さんも日本語で対応してくださるので、英語とニュージーランドのご飯に疲れたというかたには癒しになるのではないでしょうか。
Kuirau Park(クイラウ公園)
町の中心から西へ少し歩いたところにあるのがクイラウ公園です。
公園内に点在する池からは湯気が立ち上り、まさに温泉地であるということをビジュアルから実感することができる公園です。
また、こちらには無料の足湯があり、無料ということもあってか、多くの観光客が足湯を楽しんでいます。
土曜日には小規模ながらフリーマーケットも開かれており、地元の方が出している露店を見るのもマニアックな楽しみ方かもしれません。
まとめ
ロトルアはマオリの文化が今でも強く残っているように感じます。
もちろん、観光客向けのツアーで生き残っているという面もあるのかもしれませんが、商業的だったとしても、リアルなマオリの文化に触れるということはそうそうできることではなく、そういう意味でニュージーランドとは切っても切り離せないマオリの文化を体験できる貴重なエリアとして、ニュージーランドを訪れる際にはぜひ立ち寄っていただきたいスポットだと感じました。
その一方で、温泉に美味しい日本食といった、我々日本人にとってホッとできる休息地でもあると感じます。
滞在が短い方にとっては、「ニュージーランドに来てまでどうして温泉と日本食?」となるかもしれませんが、ワーキングホリデーなどで長期滞在されている方にとっては、ちょっとした「温泉旅行」の行き先としてもってこいかもしれません。
ただ、町にあふれる硫黄のにおいだけは、ご注意ください。私は苦手でした・・・
他にも何か気になることがありましたら、お気軽にお尋ねください。